千曲市(長野) 五里ヶ峯(1094.4m)、鏡台山(1269.1m)、大峯山(841.4m) 2022年12月10日  カウント:画像読み出し不能

所要時間 4:55 窪山展望公園−−5:08 尾根取付(害獣除け柵)−−6:10 送電鉄塔(縦走路)−−7:09 五里ヶ峯−−7:34 送電鉄塔−−7:43 林道−−8:05 富士見台−−8:25 鏡台山 8:34−−9:14 廃林道−−9:30 林道 9:36−−9:43 大峯山−−9:54 送電鉄塔−−9:57 林道−−10:01 害獣除け柵(車道)−−10:08 窪山展望公園

場所長野県千曲市
年月日2022年12月10日 日帰り
天候快晴
山行種類一般登山+プチ藪山
交通手段マイカー
駐車場あんずの里 窪山展望台駐車場を利用
登山道の有無875m峰北西の送電鉄塔〜五里ヶ峯〜鏡台山〜1011m峰南を通る廃林道までは道あり。それ以外は道無し
籔の有無ほぼ無し。ただし道が無い区間では多少の灌木と多くの倒木あり
危険個所の有無無し
冬装備軽アイゼン(使用せず)
山頂の展望五里ヶ峯:西側が大展望
鏡台山:西側が開ける
大峯山:無し
GPSトラックログ
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コメント先週割愛した区間のうち宮坂峠より東側を反時計回りに周回。地形図に破線は無いが主稜線上には縦走路が通っており、先週歩いた天城山まで続いている。五里ヶ峯は予想外の大展望の山頂でびっくり。カモシカには2頭遭遇。大峯山手前の林道では狩猟者と遭遇し、これから下るルートを地図で説明して彼らの狩場ではないことを確認し、鈴を鳴らしながら下った


五里ヶ峯から見た穂高連峰と常念岳


窪山展望公園駐車場 車道終点に害獣除け柵の出入口あり
少しの間、柵に沿って踏跡が続く 踏跡消失後は斜面を適当に登る
松くい虫対策か 尾根上は道は無いが藪も無い。でも倒木が多い
送電鉄塔で主稜線に合流 千曲市街地の夜景
875m峰 942m峰
971m峰 千曲市の所有地らしい。既に期間外
勘助道がどう通っていたのか不明 五里ヶ峯への登り
午前7時8分に日の出 五里ヶ峯山頂
五里ヶ峯から見た西側の大展望
五里ヶ峯から見た常念山脈〜蓮華岳(クリックで拡大)
五里ヶ峯から見た後立山(クリックで拡大)
五里ヶ峯から見た穂高連峰
五里ヶ峯から見た槍ヶ岳、大天井岳 五里ヶ峯山頂の案内標識
鏡台山へ向かう。笹を刈ったばかりらしい 920m鞍部の送電鉄塔
950m鞍部から五里ヶ峯方面 950m鞍部を越える林道
豚コレラ対策の消毒用消石灰 950m鞍部から鏡台山への登山口
標高1120m付近の案内標識 小さな露岩が富士見岩。でも富士山は見えない
富士見岩から西側の展望(クリックで拡大)
鏡台山山頂 鏡台山山頂の鐘と登山者ノート
歩いてきた方向は笹平となっていた 先週歩いた尾根のどこかに登山口があるのだろう
鏡台山から見た西側の展望。立木があってすっきりとした展望ではない
鏡台山から見た後立山。赤沢岳、鳴沢岳にかけて立山が見えていた
鏡台山から見た槍ヶ岳と大天井岳 鏡台山から見た燕岳
鏡台山から見た鹿島槍ヶ岳 富士山が見える場所との看板で東へ
展望場所には先客のカモシカがいた カモシカの動画。ほとんど動かないけど(笑)
北上する。周囲は笹原 1267m峰には鏡台山北峰の標識あり
鏡台山北峰の僅かな残雪。ここにしか無かった 標高1150m付近から道が薄くなるが続く
1134m峰 目印が点在
標高1080m付近の標識。大峯山の林道に続くのだろう 標高1050m付近で廃林道に出る
この付近も松茸止め山 2頭目のカモシカ。最接近時に気付かなかった
標高980mで廃林道を離れて尾根を直進 尾根上には登山道は無いが獣道あり
先週も見た林道の鏡台山登山口 狩猟の車。もうそんな時期か
大峯山へ続く尾根 大峯山山頂
南西尾根に乗る。先週の尾根より分かりやすい地形 目印あり
赤松樹林。松茸が出そうだ ボロボロの帽子。他にも歩く人がいるようだ
標高660m付近の岩。北側を巻いた 送電鉄塔で展望が開ける
送電鉄塔から見た後立山(クリックで拡大)
送電鉄塔周辺は棘付き灌木藪 送電鉄塔を通過すると再び歩きやすい赤松樹林
標高520mで林道を横断 松くい虫対策か?
麓を取り囲む害獣除け柵 大峯山方向を振り返る
車道からは天狗ノ頭以北の後立山が見えていた 窪山展望公園駐車場


 先週は県立歴史公園を起点として天城山、鞍骨山、鏡台山、五里ヶ峯、有明山と周回する予定であったが、思ったよりも時間と労力がかかったため大峯山経由で下ってしまった。今週はその続きで有明山の稜線から五里ヶ峯、鏡台山、大峯山と周回することにした。歴史公園を起点とすると下界の歩きが長くなるので、今回は大峯山南西麓の「あんずの里 窪山展望公園」を起点とした。

 平日と同じ時間帯に起床して朝飯を食ってから出発。外は真っ暗で満天の星空。今日の予報は日中はずっと晴で気温は高めである。先週とほぼ同じルートで千曲市に向かい、窪山展望公園の広い砂利の駐車場に到着。当然ながらこの時間は車は皆無で、日中にできるだけ早い時間に車に日が当たるように北西端に駐車した。ここに戻ってくるのは何時間後だろうか。

 LEDライトを点灯して歩き出す。今回は先週とは逆の反時計回りとして、最初に有明山〜五里ヶ峯の稜線に取り付くことにした。これは大峯山から下山したらすぐに駐車場に到着できるからで、帰りに長い車道歩きと登り返しは無い方がいい。地形図を見ながら広い舗装道路を歩いて沢山川沿いを僅かに下ってから対岸へ渡る車道へ入ってどん詰まりまで南下する。最初は宮坂峠経由で稜線に出ようかと考えていたが、875m峰から北に分岐する枝尾根を登った方が距離が短縮可能で、地形図ではこの尾根の途中まで破線が描かれているのでそこそこ登りやすいだろうとの予想で、この尾根を登ることにした。

 リンゴ畑が車道終点で、高速道路と害獣除けのフェンスの合流点付近に「出入口」と書かれた看板が下がっていて、ここから害獣除け柵の出入りが可能になっていた。これが無ければ高さ2m以上のフェンスを乗り越える必要がありやっかいだった。

 出入口を閉めてドアが開かないよう針金で固定。微かな踏跡が高速道路のフェンスに沿って延びていてそれに従い、やがて斜面を登るようにルートが変わると同時に踏跡が薄くなって枯草に溶け込んで消えてしまったので、適当に斜面を登ることにした。藪は皆無で背の高い落葉樹が広い間隔で生えていて、滑りやすい落ち葉に注意しながらジグザグに登っていく。ビニールに覆われた物体があちこちに見られ、おそらくかなり前に伐採された松くい虫にやられた松であろう。

 結構な傾斜でありゆっくりと登り、傾斜が緩んで尾根直上に出たが踏跡は無かった。まあ、これも想定の範囲内である。尾根上には藪は無いが倒木が多く、乗り越えるのが面倒なので左右に迂回しつつ登っていく。灌木が密な場所も迂回するがこれは倒木よりずっと少ない。場所によっては筋が通った箇所があり、もしかしたら昔は道があったのかもしれない。

 不意に背の高い大きな木が無くなって頭上が開け、棘付きの細い灌木藪が登場したと思ったら送電鉄塔が登場。875m峰北西側の850m肩に到着したのだ。藪を抜けて送電鉄塔下に出ると明瞭な道が登場。送電線に沿って南西〜北東方向に延びるのは送電線巡視路で、北西〜南東方向の尾根上に登るのが登山道だ。送電鉄塔の根元からは千曲市街地の夜景がきれいに見えていた。

 送電鉄塔から先はしばし登山道歩きなので倒木は無く快適。875m峰で初めて登山道の案内標識が登場し、歩いてきた方向は「宮坂峠 1.7km 約1時間」、これから向かう先は「五里ヶ峰 2.2km 約1時間30分」であった。これと同種の標識は鏡台山まで見かけたが先週歩いたコースでは見かけなかった。942m付近でライト不要な明るさとなり、971m峰では松茸止め山の標識があり「きのこ類採取権公売地のため九月一日〜十一月十四日まで関係者以外の入山を禁ず 千曲市農林課」と書かれていた。どうやらこの一帯は市有地で、入札でその年の採集者を決めるようである。もう松茸の時期はとうに過ぎているので登山道以外を歩いても問題なかろう。

 971m峰を越えて920m鞍部から登り返して標高950mで北北東に張り出す枝尾根に乗る箇所で「勘助道」の看板が登場。「山本勘助の軍勢が通った道」と書かれているが、登山道と同じく稜線を通ったのか、それともここで稜線を横断したのか不明である。帰宅後にネットで調べてみたが、どうも詳しいルートは分かっていないらしい。

 フィックスロープの張られた急斜面を登ると登山道は主稜線を離れて北斜面を巻いて登り、最後は北側から回り込んで五里ヶ峯山頂に飛び出した。その直下で東側の山地から日の出を迎えたが時刻は7時8分。山でブロックされて正規の日の出の時刻(おおよそ6時50分)よりも遅かった。

 五里ヶ峯山頂に到着。ここは40年近く前のまだ若かりし頃に登ったことがあるが、さすがにその当時の記憶は全く残っていなかった。予想外なのは西側の展望が抜群に良く、北アルプスの白い山並みがずらっと並んでいるのが見えたこと。記録によれば約40年前は4月中旬に登っているが、この時期はまだ北アルプスは真っ白であったはずだが当時はまだ山屋としては駆け出しでアルプス級の山は未登頂であったし、アルプス級の山に興味は全く無かった時期であった。また、登っていた山域は関東が中心であり、この界隈の土地勘はゼロであり、北アルプスの山並みを眺めても同定は不可能であった。しかし今は一つ一つのピークが同定可能である。南限は山頂付近が僅かに頭を出しているだけの乗鞍岳で、蝶ヶ岳〜常念岳〜大天井岳の稜線の裏側には穂高と槍の姿あり。槍は穂先だけ見えていた。裏銀座は常念山脈にほぼブロックされて見えないが、常念山脈の燕岳、餓鬼岳、唐沢岳は良く見えていた。唐沢岳の右側には烏帽子岳、南沢岳、不動岳、七倉岳、北葛岳と続き、蓮華岳で一気に高度を上げて後立山に突入し、赤沢岳〜鳴沢岳にかけての稜線が立山と重なって肉眼では分離できないが、ここから見ても立山の方が高いので赤沢岳、鳴沢岳が立山の白い斜面に溶け込んでしまっている。岩小屋沢岳〜五竜岳はすっきりと見えているが、それ以北は雪雲に隠れて見えなかった。それでもこれだけ見えれば文句はない。この標高でこれだけ見えるのは珍しく、もしかしたら人工的に伐採したのかもしれない。

 五里ヶ峯から南に延びる尾根上には「千曲市福井 葛尾城跡」の標識あり。鏡台山の案内標識もあり「3.3km 約2時間」と出ていたが、おそらくはそれほど時間はかからないだろう。実際にかかった時間は約1時間15分であった。

 この先は鏡台山まで約40年前に一度歩いたルートだが、相変わらず記憶は全く蘇らなかった。この先は林道が越える950m鞍部まで廃林道と思われる広い道を下っていく。最近笹が刈られたようで、まだ青さが残る笹が道端にたくさん倒れていた。920m鞍部で送電鉄塔が登場、950m鞍部では歩いてきた尾根を塞ぐようにガードレールが設置してあり「この先五里ヶ峰 防火帯につき車両進入禁止」と書かれた標識が出ていた。

 林道には消石灰が巻かれていたが豚コレラ対策であろう。道路を挟んで反対側には鏡台山登山口の標識あり。なお、この林道はゲート等は無く舗装されているので一般車両の通行が可能であり、五里ヶ峯、鏡台山に最も手軽に登ることができる登山口が950m鞍部である。

 950m鞍部から鏡台山への登りにかかる。標高1120m付近で登山道が尾根西側を巻いて尾根に復帰する箇所で「→富士見台 1分」の標識が登場。巻いた尾根上を指している。1分程度なら寄り道していいだろうと尾根を進むと1分もたたずに小さな露岩が登場。ここでロープは尾根を横切って設置されてこの先は進まないようにしてあったので、ここが富士見台に違いない。残念ながら富士山の方向は立ち木があって展望が無いが、北アルプスのある西側は開けていた。

 縦走路に戻ってさらに登ると標高1200m付近から低い笹が登場。ここから東にある高遠山(標高1221m)は伐採地以外は笹藪に覆われていたので想定の範囲内。この標高ではまだ笹は濃くないがきれいに刈り払われた登山道があって助かる。

 やがて鏡台山山頂に到着。少々立木があって五里ヶ峯よりも展望は劣るが、それでも北アルプスの山並みを見ることができる。広い山頂には鐘と登山者ノートがあったので、おそらくは地元では人気の山なのだろう。相当重量があるだろう御影石の立派な山頂標識があった。

 山頂の東側には「→富士山が林の間から見えますよ!!」との標識があり、唐松植林帯の踏跡に入ると意外な先客がいた。カモシカだ。そういえば先週もカモシカを見たが、この付近は生息数が多いのだろうか。カモシカはある程度人間が接近してもなかなか逃げないが、今回の固体は10mくらいまで近付いても逃げず、逆にこちらが怖さを感じるくらいだった。まあ、カモシカが人間を襲うことは無いのだが。あまりに逃げないので動画を撮影してみたが、カモシカに動きが無いので動画の意味が無かった(笑) 撮影場所からはまだ富士山が見えず、さらに接近してカモシカに退散してもらってカモシカが立っていた場所から南を見たが、八ヶ岳は見えたが残念ながら富士山は見えなかった。

 パンを齧って小腹を満たして鏡台山山頂を出発。北隣の1267m峰には鏡台山北峰の標識があり、だだっ広いが周囲は笹に覆われて地面が出ているのは僅かであることと、樹林で展望皆無なのが鏡台山山頂と大きな違いであった。ここには山頂標識の他に「鏡台山について」と書かれた解説板があり、大正時代にはこの山頂で付近の小学5年生以上が集まって埴科郡連合運動会が行われていたとのこと。何故にして下界ではなく山頂で運動会なのか謎である。

 この先は大峯山に向かうためにはルートに注意である。おそらく登山道をそのまま歩くと先週歩いた鞍骨山へと向かうはずであり、標高1220m付近で市界尾根を離れて北西に進む必要がある。久々に方位磁石を取り出して高度計の表示に注意しながら緩やかに下っていくが、予想に反して登山道は市界尾根ではなく大峯山に繋がる尾根に付いていて、進行方向は北ではなく北西を指していた。まさかこの登山道は大峯山に繋がっているのかとちょっと期待したが、標高1150mを切るといつのまにか急に道が薄くなった。私は進行方向に注意しながら直線的に進んでいた影響か、それまでの濃い道はどこかで右に曲がったはずであったが気付かなかった。まあ、このまま大峯山に向かうので問題ない。

 道は薄くなったが見失うほどではなく、標高1080m付近で「登り 2.0km 85分」の標識が登場。これは先週に大峯山付近を通る林道の登山口で見たのと同じシリーズの標識であり、やはりこの道は林道に繋がっているようだ。ただし林道付近は明らかに登山道は廃道化していたので、このままの状態が最後まで続くわけでないはずだ。

 踏跡は標高1050m付近で笹が消えると同時にあやふやになり、尾根直上をまっすぐ進んだが踏跡がある気配はなし。ただし藪は無いので道が無くても問題ないが。踏跡が消えてすぐに尾根南側に廃林道があるのに気付いてそちらに乗ることにした。廃林道は1011m峰の先までほぼ尾根上を通っているし、まだ荒廃は進んでおらず藪は無くて歩きやすい。

 廃林道を歩いて1101m峰を巻いた付近で廃林道上にカモシカを発見したが、こいつは鏡台山山頂で出会った固体よりも警戒心が強いようで、距離が30mくらい離れているのに逃げてしまい近い距離で写真撮影ができなかった。カモシカが斜面を下って立ち木が多い箇所で立ち止まってこちらを見ている姿をデジカメで撮影したが、間に木が多くてデジカメのオートフォーカスが木にピントを合わせてしまい、久しぶりに手動でピントを合わせる羽目になった。今使っているコンパクトデジカメは手動フォーカスが可能である。

 標高980m付近で廃林道が南に曲がって枝尾根を下り始める箇所で、土の法面を上がって廃林道を離れて尾根を直進する。尾根に上がっても登山道の形跡は判別できないが相変わらず藪は無く歩きやすい。脛程度の背の低い笹が広がるが低密度なので邪魔にはならない。登山道は無いが獣道はあった。

 やがて先週も歩いた舗装された林道に着地。この先は大峯山まで先週と同じである。林道には軽トラが止まっており、挨拶したら老人はこれから仲間と狩猟を開始するところとのことで、どこを歩くのかルートを聞かれたので地形図を広げて大峯山から南西尾根を下って窪山展望公園へと下る予定と伝えた。すると彼らの狩場と重なっているようで、これから仲間がやってくるので一緒に下って欲しいとの要請あり。私の服装は目立つ色はなく、遠めに見たら動物と誤認されて誤射される可能性があるための安全対策だろう。待ち時間さえ長くなければ問題ないのでOKの返事をすると数分で私と同じか少し若い男性がジムニーでやってきたので下りルートについて同じ話をすると、彼らの狩場は私が下る尾根の東側の斜面とのことで、重ならないのでこのまま一人で下って問題ないとの話になった。念のために熊避け鈴を鳴らしながら下り、長くても30分あれば麓に到着するとの話を伝えておいた。なお、私が尾根を下っている間に発砲音が聞こえたのは尾根の東側ではなく西側だったのは謎である。

 大峯山山頂からはテープ類は無視して南西尾根に入る。先週とは違って最初から地形が明瞭であり方位磁石の出番は無い。山頂付近は檜の植林だがすぐに赤松樹林に変わる。先週は落葉樹の自然林だったのとは対照的だ。当然ながら松茸止め山と思われるが警告の標識は全く見かけなかった。この尾根を歩く人もいるようでテープ類が点在し、枝に掛けられた古い帽子もあった。ただし登山者ではなく松茸採集者用かもしれない。

 先週の尾根よりは灌木類はずっと少なくて歩きやすい尾根だった。標高660m付近で露岩が現れるが踏跡は西側を巻いていたのでそれに従ったが、通過して見上げたところでは崖は無いし難しい岩場ではないように見え、尾根上をまっすぐ下っても通過できそうだった。

 標高520m付近で送電鉄塔が登場し、先週同様に鉄塔と送電線周辺は伐採され日当たりがいいので棘付き灌木藪に覆われて通過が厄介だったが、展望は良好で真っ白な後立山がずらりと並んでいた。

 藪を突っ切ってそのまま赤松の尾根を下り続けると標高520mで地形図に記載がある林道が登場。垂直に近い土の法面を下るのが厄介だったが、法面に斜めに走る獣道で林道に降り立ってさらに尾根を下る。標高480m付近は伐採が目立ち赤松よりも落葉樹が多かったが、松くい虫の被害があったのかもしれない。それから少しで樹林と畑の境界に設置された害獣除け柵が登場。猪用なのか背が低いの簡単に跨ぎ越すことができた。

 細いが舗装された畑の中の車道に出て地形図を広げて現在位置を確認。窪山展望公園へは下り方向ではなく登り方向の道が正解で、僅かに登り返して変形十字路で右へ下る道に乗り換えて駐車場に戻った。できるだけ早く日が当たる場所に駐車したのだが、山が近いのでまだ車は日陰でフロントガラスには霜が降りていた。

 

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